8月27日(日)、長野市にて、若者の自立支援を行う「学び舎めぶき」主催により、サッカー元日本代表監督岡田武史さんをお招きして、講演会を開催しました。
今回は、アフター交流会の様子と皆様からいただいたご感想を一部ご紹介させていただきます。
そもそも学び舎めぶきをはじめたきっかけは
アフター交流会では、そもそもなぜ学び舎めぶき(以下、めぶき)の立ち上げに至ったのか、最初にお話させていただきました。
めぶき運営元の一般社団法人世界マザーサロンは、2017年より、長野・東京・千葉の児童養護施設で定期的に料理教室を行ってきました。児童養護施設は18歳で基本的には退所をしなければならないのですが、その中で、退所してからが大変だという話を色々お聞きし、そこから全国の児童養護施設の職員の方向けにアンケート調査を行い、少しでも考えるきっかけになればと「社会で安心して生きていくためのQ&A」冊子を作成しました。
調査結果と、その調査を元に作成した冊子はこちらからご覧ください。
ただ、冊子を作成しただけでは何も変えることはできないため、もう一度学び直しができる場を作りたいと思い、始めたのが「学び舎めぶき」です。
共助とは
アフター交流会では、講演会の振り返りをしながら、参加者の皆さんが考える「共助」について意見を出していただきました。共に助け合える関係になるために大切なことは色々ありますが、「知ること」「伝えること」の大切さについても話題にあがっていました。
困っていることが分からなければ手を差し伸べることはできません。
自分はどうしたいのか、何に困っているのか。
SOSを出す際にも「主体性」は必要。岡田さんの共助のコミュニティ創りの中で「主体性」という言葉が何度も出てきましたが、家庭・学校・地域などでここをどう育んでいくかが今後の大きな鍵になりそうです。
関わりを広げる
今回は、長野市にある児童養護施設「三帰寮」で退所した方たちのアフター支援をされている荒井さんに現状の課題についてお話をしていただいたり、学び舎めぶきでの坐禅会など活動にご協力いただいている圓成寺の小菅住職さんに、地域の中でのお寺の役割についてなどお話をしていただきました。
枠の中でなんとかしようとするのではなく、地域の中で様々な関係性を広げていきながら、孤立による問題を解消していけたらと考えています。
同じ目標に向かって仲間と語る
今回、アフター交流会を開催して、「こんなにこれからのことを真剣に考えている人たちがいることに感動しました」と仰っていた方がいました。コミュニティ運営をする際、まず考えるべきことは、「理念」。目指すものは何か、何を大切にしていきたいか、そこを丁寧に伝え続けることの大切さを感じました。そして集まった仲間と共に常にその理念に立ち返りながら、コミュニティを運営していけたら、お互い安心して切磋琢磨し合える場を創っていくことができそうです。
皆さんの所属されているコミュニティはいかがでしょうか。
目指すものは共有されているでしょうか。
その理念に対して、他責になっていないでしょうか。
まずは一人ひとりが主体的に生きることから。時々立ち止まりながら、助け合える社会に向けてできることを考えていきたいですね!
~講演会のご感想(一部)~
本当に素晴らしいお話でした。感動して何度も涙しましたし、動くということの大切さ。理念を持ち諦めないことの大切さを痛感しました。遺伝子スイッチを入れ、確かなミッションステートメントの元、これからを過ごしていきたいと思う時間でした。参加させていただき心から感謝します。
今回、岡田武史監督が長野市に後援に来てくださった事自体、「共助」である事に感動いたしました。ホラ吹き、妄想、夢を語る一つ一つ実現されていく経営者としても、素晴らしいリーダーシップに尊敬の念を頂きました。
循環させること 地方創生は、交流人口を増やす事というお話が印象的でした。それぞれのリソースを掛け算してみんなのワクワクを増やしたいですね。
ここ数年自分に対して、主体性とは?と考えていて、今日は刺激になりました。何をしたいか?自分のビジョンを持ち一歩踏み出していきたいです。
第一部の報告についてはこちらをご覧ください。
第二部のご報告についてはこちらをご覧ください。
学び舎めぶきでは安定して継続するため寄付を募っています。高校を卒業してからどこともつながらないまま、引きこもってしまっているというケースも多く、早い段階で信頼できる、安心できるつながりを持つことの大切さを感じています。
皆様のご支援をよろしくお願い致します。
学び舎めぶきについて
「学び舎めぶき」は2021年12月に開所しました。誰もが利用しやすいように、利用料は無料です。これまで小学生から成人まで、50名近い方が利用登録をされ、就労できるようになった方も増えてきています。特に20歳前後の方からの相談が多く、この1年の活動を通して、行き場のない人たち、制度の支援から漏れている人たちの多さを痛感してきました。私たちの活動に共感して頂き、2022年12月19日には、朝日新聞の『天声人語』にも掲載されました。
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