学び舎(や)めぶきは、社会に出てから行き詰ってしまった若い人たちの「もう一度チャレンジしたい!」という気持ちを大切に、一歩踏み出すサポートをしていく、新しい形の学び場です。
「自分を知る」ための様々なアプローチをしながら、世界マザーサロンが立ち上げた農業・縫製・調理加工の事業において、実践を通して自分にあった働き方を探していきます。
そして、希望があれば世界マザーサロンでの雇用につなげていきます。
学び舎めぶきのホームページはこちら

いつでも無料で学べる学び舎 めぶきについて

立ち上げた背景

世界マザーサロンは、誰もが安心して生きていける社会を創りたいという想いから、国内外の仲間と共に2015年から食育、環境教育、学習支援など様々な活動を展開してきました。

その活動の一環として、2017年には児童養護施設での料理教室(食事力アップ!サポートプロジェクト)を開始し、これまでたくさんの子どもたち、職員の方々のお話をお聞きしてきました。

その中で「施設を出てから生きづらさを感じている人が多い」という話を聞き、私たちにできることをと考え、昨年、「全国心の木プロジェクト」を立ち上げ、全国の児童養護施設の職員の方を対象に自立に関する実態調査のアンケートを行いました。

このアンケート調査の中では、子どもたちが施設を退所後、「仕事が1年以上続かないと感じる」という回答が66%以上に上りました。その理由は、人間関係、仕事の内容が合わない、仕事の時間が生活リズムに合わせられない、といった回答の他、発達障害による困難さ、働くことへのモチベーションの低さ等が挙げられていました

今回、私たちが行ったアンケートは、児童養護施設退所者の社会に出てからの状況について調査を行ったものですが、活動をする中で、施設出身に限らず、「社会に出てからの困り感」を感じている若者はとても多いということを感じてきました。
厚生労働省の調査の中では、日本で生活保護を受けている29歳以下の人口は約33万人となっています。

生活保護制度の現状について
図1. 生活保護制度の現状について

その一方、たくさんの若者と関わる中で「本当はもっとこういうことをやりたいんだよね」と夢を聞くことが多々ありました。やる気がないわけではないのです。やり方、進め方が分からない、そしてきっかけがないだけなのです。でも、今の社会では社会に出てから新たに学んだり、チャレンジしたりする機会は限られています。

そこで私たちは、こうした若者たちの「チャレンジしたい!」という気持ちを大切に、一歩踏み出すサポートをしたいと考えました。ちょうどそんなことを考えていた時、長野市川中島町にある下の写真の一軒家を大家さんのご厚意でお借りできることになりました!

若者が自信を持ってやりたいことにチャレンジできる社会になれば、貧困問題や子どもへの虐待といった問題の解消にもつながっていくはずです。

仕事とは本来、嫌々やるものだったり我慢しなければいけないことではなく、自分の夢を叶える手段。諦めていた自分が好きなこと、やりたいことをもう一度掘り起こし、つまずいてもみんなで助け合いながら前に進んでいけるような場にしていきたいと考えています。

学び舎 めぶきの本拠地です。こちらの一軒家をお借りします。小学校のすぐ近く、大通りから少し入ったところにあり、交通の便も良いところです。

元々とても丁寧に使われていたことが感じられる家です。こちらの部屋の他、和室も5部屋あり、ゆっくり過ごせる環境です

学び舎めぶきの目的は?

学び舎めぶきでは、自分の「気持ち」に丁寧に向き合いながら、「自分らしい働き方」を実践を通して探していきます。自分はこう思う、だからこうしたい--自分で「選択する機会」を増やしていくことで、自分の人生を自分で切り拓いていく力を育みます。そして、仲間と支え合いながら、失敗しても大丈夫、うまくいかなくても大丈夫、と思える心を育んでいきます。


そしてもう一つの大きな目的は、生きていく上で必要なスキルと知識を身に付けること。料理や掃除、片付けといったスキルを身に付けるほか、お金や性のこと、契約書の読み方、医療、保険のことなども伝えていきます。

誰が利用できるの?

学校を卒業して仕事を始めたが長続きしない、仕事の中で人間関係がうまくいかない、自分がやりたいことをもう一度考えてみたい、自分がやりたいことをもっと勉強してみたいという、20代を中心とした若者を対象にまずは仕組みを作っていきます。

受講申し込みの際に、何を目指したいか、どう過ごしていきたいかを丁寧にヒアリングします。短期目標、長期目標を立て、その目標にそって、一日一日の過ごし方決めていきます。調理や縫製、パソコン関係はめぶき内で、農業は長野市川中島町、松代町でお借りしている畑で、また、場合によっては調理加工は提携先の調理場で作業にあたります。以下の特徴にある「自分を知る」講座を受講したい、話をしたいという時は、もちろんめぶきでゆっくり過ごせます。

学び舎 めぶき 5つの特徴

特徴その1:受講料が無料

生活保護を受けながらでも、経済的に余裕がなくても、前に進みたい!と思った時に誰でも学べる場にするため、受講料は無料にします。
無料で受講ができるようにするため、そして受講生を世界マザーサロンで雇用していけるようにするため、世界マザーサロンは農業事業部、縫製事業部、調理加工事業部を立ち上げ、収益につなげていきます。ちょっとやってみようかな?と思った時にすぐチャレンジできる環境を用意していきます。

特徴その2:” 自分を知る”ためのたくさんのきっかけ作り

学び舎めぶきでは、まずは「自分を知る」ということを何よりも大切にしています。そのために、様々な角度から「自分の気持ち」にアプローチをしていきます。

学び舎めぶき特徴その2:" 自分を知る"ためのたくさんのきっかけ作り

その他、地元のお寺での坐禅会などを企画していきます。
“自分はどういう人なのか”を自分で知る、周りに知ってもらうためには、自分はこう思う、だからこうしたいという「自分の気持ち」を表に出していくことがとても大切です。「自分の気持ちと向き合い、選択する」という機会をたくさん増やしていきたいと考えています。

特徴その3:楽しい!面白い!を極める

自分はどうしたいのか、というところが見えてきたら、次のステージ、生き方・働き方を考えていきます。

<学び舎めぶき>では、受講生の「面白そう!」の興味・関心を膨らませ、深めていけるよう、様々なカリキュラムを用意しています。何ができるようになりたいか目標を立て、それをもとに一日一日の過ごし方を考えていきます。

学び舎めぶき特徴その3:楽しい!面白い!を極める

特徴その4:ただ学ぶだけじゃない!とにかく実践!!

日頃の成果を発表する場として、月一マルシェを長野市権堂のアーケード街の脇にある駐車場の一角をお借りし、開催していきます。信州大学工学部建築学科の研究室も協力してくださるとのこと!自分たちで作った野菜や雑貨の他、地域のお店と連携し、こだわりのパンやお野菜等を販売していきます。農業、縫製、調理加工の運営に関わりながら、色々な角度から仕事に関わっていきます(詳細は以下)。

色々な仕事に真剣に向き合い、自分に合っていることは何か?を探していきます。

特徴その5:食事から心と身体を健康に

世界マザーサロンはこれまで、「食事力アップ!サポートプロジェクト」を通して、児童養護施設の子どもたちに料理の楽しさ、大切さを伝えてきました。その特徴は全て菜食であること。日頃、動物性のものに偏りがちな食生活を、めぶきの中で整えていきます。畑で採れた新鮮な野菜を存分に使って、スタッフと一緒に料理をしながら、栄養のこと、環境のことなど、食事を通してこれからを考えていくきっかけを作っていきます。

実践の場~農業/製造/調理加工~

これまで、様々な事業を行ってきた世界マザーサロンだからこそできる学び舎の形です。

【農業事業部】

学び舎めぶき農業事業部

2021年3月に松代町にある遊休地を開墾し、地域の皆さんと野菜を育ててきました(詳細は、『心の木・マザーズファームin長野』畑の記録をご覧ください!)。今後も遊休地の開墾を進め、企業との連携による生ごみの再資源化、自然栽培の野菜の販売、味噌作り等を通して、本格的に収益化を目指していきます。

2022年12月現在「心の木・マザーズファーム」で育てた農薬不使用ライ麦などをヴィーガン子育てセレクトショップにてお買い求めいただけます。

縫製事業部】

学び舎めぶき 縫製事業部

縫製事業部では、アクセサリー等の小物の制作・販売の他、インドからヴィーガンレザーを輸入し、ヴィーガンレザー製品の新ブランドを立ち上げます。『ヴィーガンレザー』はまだご存知ない方も多いと思いますが、今回輸入するレザーはココナッツの繊維からできたもの。動物に優しいだけでなく、本革製品の生産過程で生じる環境への負荷を減らしていきます。地球環境、命に優しい商品作りを通して、自分たちの未来、生き方について考えるきっかけを作っていきたいと考えています。

制作された商品はヴィーガン子育てセレクトショップにてお買い求めいただけます。

調理加工事業部

長野市松代町で代々伝統野菜や自然栽培等の農家さんを守られてきた野菜のカネマツさんのご協力を得ながら、加工商品の製造・販売を目指します。

現在無添加りんごチップス「おひさまチップス」を大変ご好評いただいています。こちらはヴィーガン子育てセレクトショップにてお買い求めいただけます。

<学び舎 めぶき>の利用について

◆開校時間
月~金 9時~17時(希望者がいれば土日も開校します)
いつ来てもいつ帰っても自由です。    

◆利用方法
事前申し込み制
受講申し込みの際にヒアリングをしながら今後の目標を立て、来校時に都度、その日の過ごし方を決めていきます。
(就学児童の場合は単発利用も可能です)

◆場所
長野県松代町、川中島町周辺
学び舎めぶきでパソコンや縫製、調理等をしたり、畑(松代町、川中島町)や提携先の作業場へ行きながら、活動をしていきます。

◆一日定員
~10名

◆食事
お昼ご飯も一緒に作っていただきます。

◆受講料
無料
(但し、外部の資格・試験を受講する場合にかかる料金は別途相談)

◆対象
目安は30歳前後まで

◆受講期間
特に定めませんが、目安としては、2年で仕事に就けるようになることを目指します。
就職後も、受講生はいつでも遊びに来られるような場にしていきます。

開講スケジュール

★2021年11月1日
学び舎めぶき受講生募集開始(社会福祉協議会、児童養護施設、近隣の小中高校へご案内していきます)/体験利用開始
クラウドファンディング開始

★12月1日
正式開校

★2022年1月
第一回めぶきマルシェ(以後、毎月定期開催)

活動状況については、都度サイトで発信するほか、代表永井佐千子メルマガで子どもたちの状況やサポーターや施設の方と行っている勉強会の内容についてご報告いたします。

お気軽に下記からお問合せください!
↓↓

代表 永井佐千子のメッセージ

学び舎めぶき 代表永井佐千子

生きていると色々な困難があります。だからこそ大切なのが自分で「大丈夫!」と思える心だと感じています。うまくいかなくても大丈夫、失敗しても大丈夫、時には「大丈夫」と思えないこともあるかもしれないけれど、それでも大丈夫。なぜなら、必ず支えてくれる人がいるから――ということを子どもたち、若者たちに伝えていきたいと思っています。

そして、困った時には相談していいんだよ、お互い様だよ、と支え合えるコミュニティを広げていきたいと思います。<学び舎めぶき>では、心の土台をしっかりと作り、自分の力で一歩進めるようなきっかけを作っていきます。

無料で運営をする、ということはかなり大変なことですが、この仕組みを作ることができれば、もっと人生の選択肢も広がってくるはずです。まずは長野モデルを構築し、誰もが安心して集い、学び、チャレンジできる場所をもっと広げていきたいと思います。

~代表理事 永井佐千子の経歴~

長野県須坂市出身
新潟大学工学部卒業後、北京に語学留学
帰国後、専門誌の記者として2年半程勤務後、経営コンサルティング会社で日系企業の中国事業支援に従事
その後、上海の法律事務所に勤務。2009年に株式会社ESビジネスサポートを設立(現在は取締役)。2013年にお母さんたちが在宅で子育てをしながら、チームで働ける仕組み、SA事業部を立ち上げる。
2015年に一般社団法人世界マザーサロンを設立。子どもたちの未来を守りたい!!という強い想いのもと、現在、国内外の仲間と共に事業を進めている。
一男一女の母

学び舎めぶき Twitterはじめました

学び舎めぶきスタッフによる、めぶきの公式Twitterを開設致しました。
めぶきでの活動報告や、広報をしているのでぜひフォローして頂けると幸いです。

関連事業について

「心の木」を育てよう~東洋思想と子ども瞑想

当プログラム『「心の木」を育てよう』は、世界マザーサロン代表の永井佐千子が子どもたちに最も伝えたい「本当の自分の気持ち」を感じるためのオリジナルメソッドです。
瞑想の仕方(自分の「心の木」を感じる)を学び、老子や孔子の教え、そして日本に古くから伝わる禅の教えを取り入れながら、子どもたち一人一人が『大丈夫』と思える力をつけられるよう、子どもたちと丁寧に対話をしていきます。

子どもの自立支援事業


社会に出て一人で生きていくということは、簡単なことではありません。食事、お金、仕事、住居、性のことなどなど、様々な問題に直面するケースは多々あります。そんな時に、子どもたちが心を落ち着かせ、問題解決をしながら一歩ずつ進んでいけるようサポートしていきたいと考え、子どもの自立支援事業では、「食事力アップ!サポートプロジェクト」(2017年~)、「全国心の木プロジェクト」(2020年~)を進めています。Read more…

オンライン家庭教師 MEBUKI


MEBUKIは、自分のペースで学びたい小・中学生の子どもたちへ~ZOOMを使ったオンライン家庭教師です。
一般社団法人世界マザーサロンの心の授業『心の木を育てよう』をベースとした、対話を通して子どもたちの「心」を調えながら学習を進めるプログラムです。
自分の気持ちを大切にし、「できた!」「分かった!」の小さな芽を大切に育て、子どもたちの自信に繋げていきます。

ご支援について

世界マザーサロンは「誰もが安心して生きていける社会」にしたいという想いから、2015年より様々な活動を行っています。

活動内容:若者の自立支援「学び舎めぶき」/心の木を育てよう~「大丈夫!」と思える心を育むメソッド~/子どもの自立支援事業/心の木を育てる「オンライン家庭教師MEBUKI」/ヴィーガン子育てプロジェクト/性教育勉強会

世界マザーサロンの活動は皆さまのご寄付により成り立っています。あたたかいご支援をお願いいたします。
ご支援についてはこちらをご覧ください。
↓ ↓ ↓

世界マザーサロンの活動全般に関してご興味がございましたら、是非お気軽にお問合せ下さい。
こちらのページからも、世界マザーサロンの活動やあゆみがご確認いただけます。