【ドイツ親子移住レポ③】塾に行かない子どもたち~小学校の入学年齢も自由!その授業内容とは?~

2017年にベルリンへ親子で教育移住をしたsayakaです。
ドイツにいると、日本との違いに色々と驚かされますが、ドイツへ来てとてもびっくりしたことの一つに、小学校1年生のクラスでも5歳から8歳までと年齢がバラバラだったということがあります。ドイツは先取り教育を嫌がる方が多い傾向にあり、そのため、入学を遅らせる家庭や2回同じ学年で学ばせることもよくあるとのこと。そして大学も、日本でいう「ストレート」で行く子は少なく、アルバイトや留学、旅行などをしてから受験をする、というケースも多いようです。

ドイツの小学1年生の算数の授業は?

ドイツの小学1年生の算数の授業は?
入学から日本とは大きな違いがあるドイツ。先日出会ったあるお母さんとこんな話がありました。ベルリンへ来て20年近く経つという国際結婚のその方は、お子様が小学校へ入って一年目に衝撃を受けたとのこと。
入学して暫くたった頃、お子様に「今日は何の勉強をしたの?」と聞いてみたところ――。
「今日は 7 を勉強したよ」と。その方はとってもビックリしたとともに焦りを感じたそうです。それもそのはず、日本では小学校に入学して間もなく足し算引き算が始まります。むしろ今は入学前に足し算引き算九九までは入れておかないと、などという噂もあるほど…。
その日本の感覚で考え、焦りを感じられたようなのですが、内容を聞いてみると、ただのんびりしているのではなく、しっかり言葉や数字の原理を教えているということも分かりました。
例えば1日かけて7という数字は、2と5の数字を合わせたもの、3加えると10になるということ、7ずつ増やしていくとどうなるか、そこから7ずつ取っていくとどうなるか。一言で「7」を習ったと言っても、その中で足し算・引き算・掛け算・割り算を学んでいるのです。

塾通いをする子はほとんどいない

塾通いをしないドイツの子ども達
ドイツの小学校では、大抵2年生まではこのような感じで、ゆっくり数字やアルファベットなどを勉強します。ですが、ギムナジウム(7年制または9年制の大学進学を前提とした中等教育機関)へ進むかどうかの選択を小学校5年生でする必要があるため、3年生頃から勉強は徐々に難しくなっていきます。ですが、このような形で数字や言葉・物の原理を楽しみながら身に着けることで、3年生からの勉強も苦にならずついていけるようになっているということです。
そして子ども達は、学校での学習を主軸としているため、ベルリンでは日本のように学校帰りに塾などに行く生徒はほとんどいません。
(Nachhilfeという宿題をサポートしたり、移民難民向けのドイツ語教室のようなものに通っている子はたまにいます。我が家も学校の勧めで長女が通っています。)そして放課後の公園はかなり小学生で賑わっています。

子どもにとってより良い選択とは?

自分の時間をゆっくり使えるドイツの子ども達
「グローバル社会」という言葉が使われて久しいですが、グローバルに活躍できるようにと日本では幼少期から英語などの習い事が盛んに行われています。一方、こちらドイツでは、習い事に追われることなく、子どもは自分たちの時間をしっかりと使えています。
何が良い、悪い、ということは言えませんが、このドイツの子どもたちの様子から、今の日本の状況について改めて考えてみることもできるのではないでしょうか。
子どもが将来幸せであることを願うのはどこの親も一緒です。
日本の良さ・ドイツの良さ、両方を取り入れていけたら、子どもたちにとって、よりよい環境を作っていけるのではないかと感じています。

Sayaka Profile
ドイツ親子移住レポ~子どもたちを思いっきり褒める先生方~ sayaka
中学の時に第五腰椎分離症を発症し、腹筋背筋を鍛え続けなければ
子どもを産めないと言われる。子どもながらに試行錯誤し、腹筋背筋はほぼ毎日
欠かさずしていたものの知識不足から度々発作。
更に、マタニティ期間中に腹筋背筋は衰え、産後激痛に。
その後、ピラティスと出会い、資格を取得。その後、子連れで通えるピラティス教室「Pilates style la pilica 」を開講するほか、マタニティーピラティスインストラクター資格も取得。
また、子どもが成長するにつれ、最近の子どもたちの運動不足や姿勢、コアの弱さなどを知り、キッズコア体操普及員となり体操教室を主宰。新体操教室のトレーニングや幼稚園の体操教室などでキッズ・ジュニアの体力強化活動をする。
現在は体を作る「食」「環境」「教育」への興味から、ドイツのベルリンにて親子留学中。2女の母
LA PILICA LIFE

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