子どもの発達障害で悩むお母さんへ~大切なのは、本人が何に困っているのか見つけること~

子どもが発達障害と言われて悩んでいるお母さんへ
子どもに対して育てにくさを感じたり、「うちの子だけちょっと違うかも」と感じることはありませんか?園や学校の先生に相談すると「発達障害かもしれない」「支援が必要」と病院の受診をすすめられる場合があります。育てにくさを感じていても、子どもの個性や性格だと思っていたのに、そのようなことを言われたら不安や戸惑いを感じます。
今回は、お子様が3歳の時に「広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)」と診断され、以後支援を続けながら、今では体験談を交えながら講座や講演、執筆などの活動をされている花石しまりぃさんに、発達障害の子どもとの向き合い方について教えていただきました。

発達障害は成長がゆっくりなだけ。できる時は必ず来る!

発達障害は成長がゆっくりなだけ。できる時は必ず来る!
発達障害者支援法という法律では、

「発達障害は自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」(発達障害者支援法における定義 第二条より)

と定義されています。簡単に言うと、生まれつき脳の機能に偏りがあることを言います。
わが家の息子は3才の時に発達障害と診断されました。今から10年以上前のことです。当時はまだ発達障害が世間に知られていませんでした。それから医療の専門家に相談したり、同じ立場の親同士で講演会を開催して勉強してきました。発達障害の息子を育てて感じるのは、『発達障害はできることとできないことの差がある(凸凹している)ので、できるようになるまでに時間がかかったり、覚え方に工夫が必要だったりする』ということです。
診断された当時はよく分からず「もう成長しない」と思い悩んでいました。だから覚えるまで何度も教えたり、厳しくしたり、子どもには辛い思いをさせた時期もありますが、同学年の子どもよりできないことは多くても、できるようになる時は必ず来ます
3歳の時には言葉が話せなかった息子ですが、今では一日中、何か喋っています。人前で発言することもできるようになりました。幼稚園の頃からボタンが留められず、小学生になっても手伝っていましたが、中学生になって学生服を着る頃には一人でできるようになっていました。高校生になってからは電車に乗って登校したり、買物に行ったり、一人でできることがとても増えました。ゆっくりですが成長はしています。

手がかかって困るという時は、“子ども自身も”困っている

手がかかって困るという時は子ども自身も困っている
 お子さんの子育てに「困った」と感じたときはお子さんも困っています。子育てが大変だな、他の子と違うな、と感じたときは「この子は何に困っているのだろう?」と考えるタイミングです。何に困っているのかを知らないまま子育てをしているのは、お子さんだけでなくお母さんも辛くなります。
例えば、部屋の掃除をしてほしいときに何度言ってもやらないことはありませんか?何度も言ううちにイライラしてきて怒ったり、お母さんが片付けてしまったり、どうすればいいか相談されることがあります。
「片付けて」と1回言うだけでできる子がいれば、5回くらい言ってやっと動き出す子もいます。「床の上の本を本棚に戻して」と具体的に言えばできる子、きれいな部屋の状態の写真を見せて「これと同じにして」と言われればできる子など、その子に合った伝え方があります。お子さんに伝わる伝え方を見つけるためには、本人が何に困っているのかを知ることが大事になります。

発達障害も人それぞれ!人と違うのは劣っていることではありません

診断名に悩む方もいます。それまで性格だと思って育ててきた場合、急に障害だと言われると不安を感じてしまいます。性格と障害の境界線をつけることはとても難しいです。発達障害は、十人いれば十通りの特徴があるといわれています。似たようなことで困っていても全く同じ子はいません。年齢や環境によって困ると感じる内容も変わります。診断名も以前は広汎性発達障害が主流でしたが、いまは自閉スペクトラム症(連続体)となりました。
発達障害だと言われ「親なんだから子どもの障害を受け入れるべき」と思っていた時期があります。でも、障害と言われたことをそう簡単に受け入れることはできません。見た目では分からないので周囲への説明が難しく、親の躾のせいにされることもあります。子どもの言動が理解できず、ただのわがままにみえてイライラするときもあります。家族や親せき、近所の方などに理解してもらえてない状態では、余計に難しいです。
発達障害の子どもを育てる時に大切なのは障害を受容することではなく、子ども本人が何に困っていて、どうやればうまくいくのかを見つけることです。人と違うことは劣っているのではありません。
次の記事では、発達障害の子どもたちの「自己効力感」の高め方や具体的なサポートについてお伝えしたいと思います。
By 花石しまりぃ

花石しまりぃ Profile
2001年長男を出産後、育児書通りにいかない子育てに不安を感じ、保健所と医療機関に相談。
3才の時に「広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)」と診断される。以後、病院での療育と家庭での支援を続け、2007年10月 ブログ「しまりーの、ボーダー日記」を開設。
同じ仲間と話を聞きあうことで気持ちが楽になることを体感し、2008年4月「話を共感して聴く」を大切にする親の会「こもれび」を友人と設立。同時に、療育の考え方はコーチングと似ていると感じ、コーチングアカデミー長野校にてコーチングを学びコーチの資格を取得。
現在は、通信制高校の特別支援教育コースの支援員をしながら発達障害の啓発活動に取り組んでいる。

続編もぜひお読みください!


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