日本の赤ちゃんの1歳までのお祝いごと特集

出産から1歳までの期間に、日本にはたくさんのお祝いごとがあります。お誕生日、三日祝い、お食い初めなど・・・ライターnaokoさんの思い出とともに6つのお祝いをまとめました。
子育てにとても手がかかるこの時期、全てをしっかるやる必要はありませんが、このまとめを家族で共有してみんなで準備等をしていけば、楽しい思い出を作れそうですね。

三日祝い:生後3日 無事の出産を祝い、産着を着せて「人」としての歩みを始める

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健康を祈り、赤ちゃんの体を初めてお湯で洗いながら、無事の出産を祝います。入浴後、産着(魔よけの意味がある麻の葉模様が好まれる)を着せることで初めて赤ちゃんが「人」としての歩みを始めると考えられていました。
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魔よけの意味がある麻の葉模様
また、「3つ目の牡丹餅」(3つの牡丹餅)を親戚等に配り、出産の報告をする地域もあります。母乳の出をよくするためとして、産後の母親も食べます。

~我が家の思い出~ 産後3日目、祖母と母が持ってきてくれた牡丹餅3つ

祖母と母が、出産3日後に牡丹餅を3つ持ってきてくれました。
「病院の食事もいっぱいでそんなに食べられないよ~」と言いながら、授乳初期は本当におなかがすいて、夜中にぺろりとたいらげたのを思い出します。
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お七夜・命名式:生後7日目 赤ちゃんの名前を親族にお披露目して祝い膳をいただく

赤ちゃんの名前を記した命名書を床の間や神棚に飾り、赤ちゃんの名前を親族にお披露目して祝い膳をいただきます。
昔は生後すぐに亡くなってしまう赤ちゃんも多かったため、無事7日目を迎えるまで赤ちゃんに名前を付けなかったそうです。

~我が家の思い出~ パソコンでダウンロードした命名書に毛筆フォントを使って、神聖な式を

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ダウンロードできる命名書のひな型
ひな形がダウンロードできる命名書を用意し、パソコンで作成しました。毛筆フォントで書かれた命名書を実家の神棚に飾ると、一般的な名前もなんだかちょっぴり神聖な感じに。
退院直後で大げさなお祝いはできませんでしたが、お赤飯を炊いて食卓を囲みました。

お宮参り:生後約1か月 赤ちゃんが初めて神社にお参りする

赤ちゃんが初めて神社にお参りする行事で、氏神様(産まれた土地の守り神)に子どもの誕生を報告し、氏子となることを認めてもらう儀式でした。
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大体生後30日前後に行われ、祝い着は母方の実家から贈られます。また本来、母親は出産の忌みが明けておらず神社に詣でられないため、父方の祖母が赤ちゃんを抱くのが一般的な習わしとされています。

~我が家の思い出~ 長男は儀式の音で大泣き。次男はぐっすり。

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30日少し過ぎてから、両親祖父母で氏神様へお宮参りに行きました。長男の時は、ほぼ初めての外出に妙に緊張していたのを思い出します。最初はすやすや眠っていましたが、太鼓がどんどこなり、祝詞があげられ、終盤巫女さんが鈴を持ってしゃんしゃんと舞う頃にはもう大泣きに!一方、次男は終始ぐっすりでした。

お食い初め:生後100日 食べるものに一生困らないように、願いを込めた祝い膳

食べるものに一生困らないように、という願いを込めて祝い膳を用意し、赤ちゃんの口元に料理を運んで食べさせる真似をします。
食べさせる役目である「養い親」は、長寿にあやかり、赤ちゃんと同じ性別の親族の年長者にお願いします。
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~我が家の思い出~ 慣れないメニューと夜間の授乳で明け方完成した感動の祝い膳

お宮参りで神社から祝い膳をいただいていたので、そちらに合わせてお料理を用意しました。その中には、「歯がための石(氏神様の神社の境内から数粒お借りしました)」というものもありました。
まだ本当には食べられませんが、息子の初めての食事ということで、はりきって作り始めたものの、慣れないメニューな上に、夜間の授乳でたびたび中断され、明け方やっと完成した時には「祝い膳ができたこと」に一人感動していました。
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初節句:3月3日と5月5日 邪気払いの節句で女の子はひな人形、男の子は端午の鎧兜を用意する

産まれて初めて迎える邪気払いの節句で、女の子は桃の節句(3月3日)としてひな人形を用意し、男の子は端午の節句(5月5日)として鎧兜などを飾ってお祝いします。

節句飾りは、その子の災厄を引き受けて守ってくれるものなので、1人に1つが基本ですが、最近は住宅事情等で兄弟姉妹での共有もよく見られるようです。
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~我が家の思い出~ 鎧兜に触りたい息子たちとの攻防戦

羽織袴のロンパースを着て、祖父母も交えて端午の初節句をしました。レストランで食事をしてから、我が家でほのぼのとお祝いしていましたが、息子たちを守るはずの「武者様」を、息子たちの触りたい攻撃から守るのに一苦労!
長男の時は、そろそろお開きという段になって小さなちりめんの鯉のぼりを飲み込んでしまい、「大丈夫なのか?あの大きさ、うんちで出るのか?」とみんなでおろおろし、心配して終わってしまいました(ちなみにちゃんとうんちで出ました)。
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初誕生:生後1年~一升餅、選び取り

「一升餅」で「“一生”食べるものに困らないように」「“一生”丸く長生きできますように」

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1歳の誕生日には、一升分のもち米を使った丸餅を用意し、背負ったり、踏んだりして成長を祝います。一升餅を用意するのは、「“一生”食べるものに困らないように」「“一生”丸く長生きできますように」という願いを込めて。
餅を踏むのは「餅を大地に見立てて、しっかりとこの先の人生を力強く歩んでいってほしい」との想いであり、背負わせるのは「“一生”の重みを実感させるため」だと言われています。

踏む一升餅についてもっと知りたい方は「1歳になったら一升餅!~福岡は背負わずに踏む!~」もお読みください。
背負う一升餅についてもっと知りたい方は「日本の1歳児、初の誕生日に「いっしょう」の重みを背負う」もお読みください。

「選び取り」将来の職業を占う

また、赤ちゃんの前にいろいろなもの(もしくはカード)を置いて、手に取ったもので将来の職業を占う「選び取り」をさせる地域もあります。
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無料のイラスト素材を使用して手作り選び取りカードが作成できる 「いらすとや
例えば、「筆=作家・学者」「財布=お金持ち」「そろばん=商売人」など。用意するものの種類は、各家庭で工夫しても楽しいです。
カードの図柄は、インターネット上にも掲載されているので、参考にしてみてくださいね。

中国や台湾で昔から満1歳のお祝いで将来の職業を占う儀式が行われているのをご存知ですか?詳しくは、
「中国の赤ちゃん~1歳までのお祝い行事/China」
「赤ちゃんの一歳前の行事/Taiwan」をお読みください。

~我が家の思い出~ 1歳の誕生日は離乳食ケーキと一升のお餅を背負って、選び取りと盛りだくさん

長男の1歳の誕生日には、離乳食ケーキを作ってろうそくを立ててお祝いをしました。
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そして、一升餅はこちら。案の定、ハイハイ数歩で行き倒れて泣き出しました…。しかし気を取り直して、選び取りも行いましたよ!
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どしどしと、すごい勢いで手作りカード9枚に向かっていく長男。選び取ったのは…「風船=世界で活躍する」でした! 次男の初誕生はもうすぐなので、どんな誕生会になるのか楽しみです。

お祝いは感謝の気持ち

産まれてからの1年間、大分たくさんのお祝いごとがありました!
1歳まで生きることが難しかった時代、健やかに育って節目を迎えられること、そして初の誕生日を祝えることは、家族にとって大きな喜びだったのがわかります。

「産飯」、「初正月」と地域ごとに産まれてからのお祝いが今も続いている

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他にも、出産直後に一升のお米を炊いて赤ちゃんの枕元に置く「産飯」(こちらも食べるものに困らないように、との願いから)があったり、「初正月」では男の子に破魔弓、女の子に羽子板を贈って邪気を払う習わしがあったり。地域ごとで探せば、まだまだ面白い風習がありそうです。

お祝いの共通は「神様や自然に対する感謝の気持ち」

しかし、どのお祝いにも共通していたのは、神様や自然に対する感謝の気持ちが込められていたこと。そもそも日本では「7つ前は神のうち」(7歳までは神様に守られている反面、まだ魂が定まっていない存在である)と言われており、「七五三」の成長儀礼を経てやっと「人」になると考えられていました。
赤ちゃんは、たくさんの人に支えられてすくすくと大きくなりますが、人の力だけでは健やかに成長することはできません。陽や雨が大地に降り注ぎ、そして木や葉が育ち、やがて実を結ぶ。
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自然が様々な命を育て、その命が私たち人間を守り育ててくれているのを改めて実感しました。お祝いの節目には、当たり前と思いがちな日々の自然の恵みに感謝しつつ、我が子の無事の成長を喜びたいですね。
By naoko@Japan
【参考文献】
・三浦康子監修「赤ちゃん・子どものお祝いごとがわかる本」朝日新聞出版、2015年4月
・谷口貢「日本人の一生」八千代出版、2014年1月
・生活たのしみ隊「赤ちゃん・子どもの祝いごと歳時記」成美堂出版、2014年1月
・新谷尚紀「家族で楽しむ子どものお祝いごとと季節の行事」日本文芸社、2012年6月
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