畜産と土地の関係について考える

私達が暮らす地球には、現在、3,000万種の生き物が生息していると言われています。地球の約71%は海で、陸地はわずか29%にすぎません。その限られた土地が、食肉の消費増加により危機的な状況に陥っていることをご存じでしょうか?今回は、畜産が地球にもたらす問題について考えていきましょう。

食肉消費の増加

現在、世界の人口は約73億人で、年々増加の一途を辿っています。それと当時に、食肉の消費も増加しています。農林水産省のデータによると、日本も例外ではなく、1960年には1人、1年当たりの食肉(牛肉・豚肉・鶏肉)供給量はわずかに3・5kgでしたが、2013年はその 10 倍の 30 kgとなりました。
(出典:https://www.alic.go.jp/koho/kikaku03_000814.html( 農林水産省「食料需給表」より)

2013年FAOの発表によると、全世界の家畜の飼育頭数は以下の通りです。
牛の飼育頭数-約15億頭
豚の飼育頭数-約9.8億頭
この他にも、羊や山羊など、多くの動物を放牧するため、熱帯雨林を切り開き放牧地へと転換しています。

消えるアマゾン


環境保護団体Greenpeace調査によると、ブラジルのアマゾンにおける牧畜場は1996年から2006年で大幅に増えており、この10年間でアイスランドの国土に匹敵する1000万ヘクタールもの熱帯雨林がこの原因で破壊されたとみられています。
また、世界的な大手商社が畜産の飼料として世界中に販売していた大豆が、アマゾンの森を切り開かれて作られたものだったのです。アマゾン破壊の91%は畜産が要因と言われており、その影響の大きさがよく分かります。
(出典:http://greenz.jp/2009/06/23/amazon_deforest/
(出典:http://www.greenpeace.org/japan/ja/campaign/forest/amazon/

深刻な土壌汚染


また、現代の畜産は工場的畜産と呼ばれ、大量の動物が、身動きが取れないほどの過密な空間で飼育されています。十分な運動が出来ないため、成長促進のために大量のホルモン剤が与えられます。また、病気にかかりやすく、治療や予防の為に大量の抗生物質が与えられているのです。そうした薬剤が糞尿のなかに残留して排出されることによる土壌汚染が深刻な問題となっています。
(出典:https://ourworld.unu.edu/jp/the-shame-of-concentrated-animal-feedlots
(出典:http://www.lohasclub.org/300/308_5.html

次回は畜産と飢餓の問題について考えていきたいと思います。

目からうろこの「畜産と○○について考えよう」シリーズ、大好評連載中です。
畜産と温暖化について考える/Japan
畜産と水の関係について考える/Japan

by The World’s Mother Salon

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