畜産と動物福祉について考える/Japan

これまでの「考える」シリーズでは、畜産が地球に与える影響についてまとめてきました。今回は、実際に畜産動物がどのような状況におかれているのか、動物福祉の観点から考えてみましょう。

動物福祉とは?


動物が精神的・肉体的に十分健康で幸福であり、環境とも調和していることです。
福祉の基本は5つの自由(5フリーダム)で、1960年代の英国で、家畜の劣悪な飼育管理を改善させ、家畜の福祉を確保させるための基本として定められました。

5つの自由
①飢えと渇きからの自由
②不快からの自由
③痛み・傷害・病気からの自由
④恐怖や抑圧からの自由
⑤正常な行動を表現する自由

それぞれ項目に、「その動物にとって適切かつ栄養的に十分な食物が与えられていますか?」「その動物にとって適切な環境下で飼育されていますか?」「病気にならないように普段から健康管理・予防はしていますか?」など、細かく決められています。
(出典:公益社団法人日本動物福祉協会 http://jaws.or.jp/welfare01/

日本の現状


日本では、2011年に「アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針」(※1)が作成されましたが、NPO法人アニマルライツセンターの調査によると、「アニマルウェルフェア」という言葉も86.7%の人が「知らない」と回答しています。(※2)
(出典:※1 農林水産省http://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/animal_welfare.html
(出典:※2 NPO法人アニマルライツセンター 畜産動物に関するアンケート
http://www.hopeforanimals.org/animalwelfare/00/id=461

工場式の畜産

また、現代の日本では工場式の飼育方法が一般的で、それに伴い様々な問題が起っています。

バタリーケージ


バタリーケージとは、四方を金網で囲われた檻のことで、それを何段かに重ねて飼育する方法です。
鶏1羽あたりの飼育スペースは、20cm×20cm程度の大きさで、足場も金網のため鶏は自由に身動きを取ることが出来ません。
2012年1月1日、EUでは鶏のバタリーケージが禁止され、平飼い・エンリッチドケージへの移行が義務付けられました。しかし、日本では92%以上でバタリーケージによる飼育が行われています。
(出典:バタリーケージとはhttps://save-niwatori.jimdo.com/

豚の妊娠ストール


妊娠ストールとは、子どもを産むメスの豚を管理しやすくするための飼育方法です。日本では、88.6%の農場で経産豚の飼育管理にストールを使用すると解答しています(※1)。使用するストールの広さで最も多いのは幅60cm、長さ200cm(※2)で、この広さは豚の大きさとほぼ同じため、母豚は身動きを取ることが出来ません。
ストレスの溜まった母豚たちには、目の前の柵をかじる、水を飲み続けるなどの異常行動が見られます。このような事から、世界では豚の妊娠ストール廃止の動きが強まっています。また、企業で見ると60以上の多国籍食品企業が妊娠ストール廃止に同意しています(※3)。
日本では、将来的なアニマルウェルフェアの検討については、「必要がある」と答えた農場が63.3%、「必要ない」は 27.1%との結果となりました。(※4)
(出典:※1、※2、※4 2014年畜産技術協会「飼養実態アンケート調査報告」
http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/H26/factual_investigation_pig_h26.pdf
(出典:※3 特定非営利活動法人アニマルライツセンター
http://www.hopeforanimals.org/animals/buta/00/id=271
日本では、まだまだ馴染みのない「動物福祉」。現状に目を向けることも、これからの食の在り方を考えていくことに繋がるのではないでしょうか。

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