マレーシアに広がるベジタリアン幼稚園~オーガニックのヴィーガン幼稚園も!

日本では、保育園や幼稚園でも、みんなが揃って同じ給食を食べる事が一般的ですね。しかし、マレーシアでは、実に柔軟な考え方で、様々な事情に対応してくれるそうです。

「動物は食べ物ではない」という教育


「動物は食べ物ではない」
みなさんの住んでいる国には、このような教育概念がありますか?マレーシアでは、ベジタリアンの子どもは幼い頃から「動物は食べ物ではない」という考えで動物に接しています。でも、ベジタリアンの子どもの中には、どうして自分と他の人が違うのか分からない子もいます。
「どうして、みんなは幼稚園が準備した食べ物を食べるの?」「どうして自分は食べちゃいけないの?」など、何かのきっかけで自分が他の子どもと違うと感じることがあります。言い方は悪いかもしれませんが、自分が“おかしな人”になったような感覚になってしまうのです。
「美味しい鶏肉、鴨肉、牛肉、羊肉があるのに食べないなんて、ベジタリアンの子どもはかわいそう」だと思われる方もいますが、できることなら、ベジタリアンの子ども達が自分の選択に疑問を感じることのないような環境がもっと広がってほしいと思っています。

身近にあるヴィーガン幼稚園


ただ、マレーシアはベジタリアンやヴィーガンの環境は整っている方だと思います。たくさんあるヴィーガン幼稚園を見ても、それは分かります。
慈濟幼兒園もその一つ。この幼稚園グループだけでもこんなにたくさん!
(慈濟幼兒園ホームページ http://www.tzuchi.org.my/web17/index.php/contact?id=135:cijiyoueryuanshejiao
そして、『地球のために、健康のために、動物のために』、菜食というスタイルを幼稚園から学んでいきます。
(参照 http://www.tzuchi.org.my/web17/index.php/pg20150508a
ヴィーガン幼稚園の子どもが口にする食べ物は野菜や果物など、動物性以外のもの。菜食が浸透しているマレーシアでは、ヴィーガン幼稚園を探すのはとても簡単なことで、大部分はまだ都市にありますが、田舎にもあります。

(出典:「旅行のとも、ZenTech マレーシア州区分地図」
セランゴール(スランゴール)州には、11年前からラクトオボベジタリアンの幼稚園があり、価格もそれほど高くありません。もし、保護者からの希望があれば、子どもの食事はヴィーガンにすることも可能です。(ラクトオボベジタリアンとは、肉魚は取らないが、卵・乳製品はとるベジタリアンのことです)。
ベジタリアン幼稚園がない場合は、お母さんが準備したお弁当を幼稚園へ持って行き、それを食べます。幼稚園の職員がベジタリアンメニューを作り、ベジタリアンの子どもに提供するところもあります。

ヴィーガン幼稚園の保育料は・・・?


マレーシアの幼稚園は一般的に2、3食付きで、時間は7:30~18:00前後、月曜日から金曜日までです。
ケダ(クダ)州の小さな町には、寺院系列で160リンギット(約4,087円/月)の幼稚園があります。セランゴール(スランゴール)州にある「童心幼稚園」は、既に11年も経営をしている幼稚園です。こちらは350~550リンギット(約8,942~14,052円)で、子どもの年齢によって異なります。
また、サラワク州にある幼稚園はラクトオボベジタリアン幼稚園で、保護者からの希望があれば、ヴィーガンに変更して子ども達に食べさせることも可能。生後2ヶ月~1歳までの乳児クラスは600リンギット(約15,329円)、3歳までのクラスは少し安くなり550リンギット(約14,052円)です。
各幼稚園で金額は異なりますが、色々な選択肢が用意されているのは嬉しいですね。

オーガニックのヴィーガン幼稚園も!


そしてなんと、オーガニックのヴィーガン幼稚園もあります。
こちらはドイツ系のWaldorf educationという幼稚園です。
(Waldorf education幼稚園ホームページ https://www.freunde-waldorf.de/en/waldorf-worldwide/organisations-worldwide/malaysia/
月額1000リンギット(約25,540円)と高めですが、安心して子ども達に食べさせられますね!
日本では、まだまだ一般的ではない菜食ですが、マレーシアでは菜食への理解が深く、ベジタリアン幼稚園の需要も年々高まっています。そして、その需要を満たす環境も整っています。マレーシアや世界の状況を見ていると、ベジタリアンやヴィーガンというスタイルが広がりつつあるのを感じます。
VeggieChew@Malaysia
マレーシアのベジタリアン子育て事情
「出産からベビーシッターまで!安心のベジタリアンの子育て環境/Malaysia」もあわせてお読みください。

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