親子で大学に通う生活がスタート!
大学院生活も2年目に突入しました。と同時に、長男が今年の春から大学生となりました。「お母さんが学費を使っちゃったから、浪人は無理だからね」というプレッシャーに負けず、何とか大学に滑り込んでくれたことに感謝です。
私が通う大学は女子大で、私は文系を専攻。長男が通う大学は共学ですが男子率がかなり高く、彼は理系を専攻。早くもいくつか、こんな違いに気がつきました。
<学食のボリュームが違う>
男子が多い大学は、学食のボリュームが多いです。入学式に食べたパワー丼はにんにくがたっぷり使われていました。女子大ではありえないメニューです。
<セキュリティの厳しさが違う>
男子が多い大学のせいか、大学のキャンパスは出入りが自由。入学式当日はお花見シーズンだったせいか、ご近所の人が子連れでたくさんお花見をしていました。私が通う女子大は入校時に必ず学生証を提示するので、外部の人の出入りには大変厳しくなっています。
<奨学金の利用条件が違う>
4月に入ると、たくさんの奨学金が大学のホームページ上に掲載されます。奨学金というと日本学生支援機構の奨学金がよく知られていますが、これは将来的に返済が必要な貸与型。ほかにもよく探すと、返還義務のない給付型の奨学金というのがあります。
どちらの大学もそれなりの数の給付型奨学金が掲載されているのですが、ざっと見た限り、同じ国立大学同士であるにもかかわらず、理系男子が多い息子の通う大学の方が、利用者の幅が広く、支給額もわりと大きな奨学金が目立ちました。
女性の社会進出が進めば、女子大の奨学金事情は良くなる!?
給付型の奨学金には、その対象者に「〇〇県出身であること」「世帯年収が一定以下であること」といった諸条件が設けられていることがよくあります。この条件が多いほど、利用できる対象者が限られるというわけ。
都道府県が母体となっている場合には、その地域出身の人を対象にすることが多くなり、また、福祉的な意味合いの強い奨学金の場合には、家庭状況が重視されます。それに対して、民間企業や業界団体が母体になっている場合には、利用したいと思ったら、比較的簡単にエントリーできる奨学金がわりと多いのです。
奨学金にも予算がありますから人数が限られますし、優秀で熱意ある人を応援する目的もあるので、成績や書類審査などによる人物選考がおこなわれます。その意味ではこちらも当然狭き門ではあるのですが、間口が広いというのはありがたいことですよね。
私なりに考えてみたところ、この奨学金事情は、卒業生の実業界とのつながりと関係があるのだと思います。残念ながら、女性はこれまで結婚や出産で仕事から離れてしまう人が多かったので、ビジネスの場での管理職や経営者の数がとても限られています。
そのため、企業や業界団体を母体とした奨学金の募集数が少なく、その分、地方自治体を母体とした奨学金の割合が増えるというわけ。今後、女性の社会進出が進み、女性が実業界でどんどん活躍するようになると、女子大の奨学金事情も変わっていくのでしょうね。
教育費のかけすぎに要注意。老後を見据えてメリハリのある家計管理を
大学の学費が無料~年間数万円ですむ国が多いヨーロッパに比べると、日本の家計の教育費負担は大変重くなっています。ヨーロッパの多くの国では消費税率が高いのですが、そうした税金の中から学生の教育費が負担されます。「子どもは社会の財産。みんなで次世代を育てよう」という意識が強いのですね。
先日聞いたところだと、オーストラリアでは、大学の学費は年間数十万円程度。その学費は多くの場合、学生自身が奨学金を借りて、将来返済するそうです。
それに対して、日本では概ね授業料は親が負担しています。国立大学の場合は年間60万円前後ですが、私立大学の場合、文系で約100万円~120万円程度、理系の場合には年間150-170万円程度が一般的。これが4年、6年と続くのですから、なかなかの金額です。
問題なのは、この大学入学に至るまでに、小中学校の頃から多額の教育費がかかっていること。そして、それだけの教育費をかけているにもかかわらず、卒業後の就職が約束されているわけではないということです。最近は、親の結婚年齢、出産年齢が上昇しているので、がんばりすぎの子育て負担が老後に押し寄せないか、心配です。
オンラインセミナーで一緒に学んでみませんか?
この連載を読んで、私も学んでみたいなと思った方。また、子どもの教育費について聞きたいことがある方。家計についてそろそろちゃんと考えないと、と思った方。
5月13日にこちらのThe World’s Mother Salon さんで、オンラインセミナーを開催していただけることになりました。ネット環境さえ整っていれば、遠方でも、小さなお子さんがいても、どなたでも参加いただけますよ。できるだけ双方向なやりとりで、皆さんのご質問や不安にお答えしていきたいと思っています。皆様とお会いできますこと、楽しみにしています。
よっしー(氏家祥美)
FP事務所ハートマネー代表
https://www.heart-money.net/
日時:2017年5月13日(土) 13時~15時頃
場所:ZOOMによるオンラインセミナーのため、お好きな場所でお持ちのPCかスマートフォンでご参加いただけます。
テーマ:「これからの時代のお金を考えよう ~教育費、老後資金、住宅資金~」
講師 :ハートマネー代表 氏家祥美(https://www.heart-money.net/)
詳細・お申込み・お問い合わせはこちらからお入りください。
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よっしーさんの大好評連載「40代からの学びなおし日記」シリーズはこちら
連載1回目~お母さん大学院生になる~/Japan
連載2回目~大学院は国際色豊かだった~/Japan
連載3回目~苦手な英語を克服する~/Japan
連載4回目~留学を疑似体験~/Japan
連載5回目~苦手な統計と向き合う~/Japan
連載6回目~大学院って何をするところ?~/Japan
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連載8回目~日本のお母さんは忙しすぎる~/Japan
・何歳になっても大学で学べる!/Germany
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・まずは、知ることから WMS Owner Sachiko’s Colum/Japan
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