ドイツでは、大きく分けて、①親子留学2年以内、②親子留学2年以上という2つのパターンがあります。今回はそれぞれについて詳しく見ていきましょう。
親子留学が2年の場合~帰国子女枠も挑戦可能に
まずは、親子留学を2年経験して日本に帰国した場合について。この場合、日本の学校の帰国子女試験枠で受験することができるので、それにチャレンジするのも良いと思います。
それ以外にも、2年の海外留学経験により、語学力などが大きな武器となっているため、留学経験がなかった場合と比べ、その活躍のフィールドは大きく広がってきます。将来的には、日本国内で海外と関係のある職業に就いたり、または、18歳以上になってから単身で留学に再度挑戦したりすることも考えられます。
ただ、語学についてはあっという間に感覚が抜けてしまうため、帰国後、少しずつでも語学に触れる習慣を継続していくことをオススメします。
親子留学2年以上~永住権を取得、ドイツを舞台に活躍も!
次に、親子留学2年以上の場合を考えてみたいと思います。2年以上の長期の場合は、そのまま現地に滞在し、永住権を目指していくことも可能になってきます(永住権を取得するためには5年、ドイツに滞在していることが必要です。)
永住権の取得は、現在英語圏ではとても敷居が高いのですが、ドイツでは5年以上滞在することで永住権取得が可能となります。親子留学からそのまま永住権を取得し、お子さまはドイツの大学に進み、そのままドイツを舞台に活躍していくことも可能になります。
ドイツで永住権を取得し、ドイツで就職した場合のワークスタイル
お子さまがドイツの永住権を取得し、ドイツの大学に進み、ドイツで就職をした場合、どの様な働き方になるのかをイメージして頂くために、実際にドイツではどのような働き方をしているかという実例をご紹介しましょう。
ドイツの勤務時間は日本の一般的な勤務時間とは大きく異なります。日本では朝9時から夕方18時頃までなど、ある程度時間が決まっている働き方が一般的ですが、ドイツではそのように固定されていません。
驚くことにベルリンの電車やバスはほとんど24時間(厳密には22時間くらい)運行しており、皆色々な時間帯に活動をすることが可能な環境になっています。
例えば、ドイツにいる香港出身の私の友人は、イギリスに8年間滞在し、そこで大学、大学院を卒業し、博士号を取得し、現在は研究職の仕事をドイツでしていますが、勤務時間は朝7時から12時半までです。
ですので、時々、13時頃に待ち合わせをして一緒にランチをしたりしています。その後は、コミュニティーの集まりに参加しているそうです。
親子留学は将来の選択肢を広げる一助にも
この様に、ドイツでは日本のような固定された勤務時間ではなく、かなり柔軟性のある勤務形態となっています。お父さんが昼間にベビーカーを押している姿もよく見かけます。また「長期休暇をしっかり楽しむ!/ドイツ人の休暇の過ごし方」のように、ドイツで働くこととは、日本の当たり前の働き方とは大きく異なるのだとしばしば感じさせられます。
「自分のしたいことは何か?どのような職業で自分は生きていくのか?」をいつも問われているのが、ドイツの教育の根底(ドイツの教育の特徴とは?/Germany)にあります。
一例としてドイツを取り上げていますが、日本から海外に留学することは、どの国であれ、間違いなく子どもの価値観を広げます。
どのような人生を歩んでいくか、最後に選択をするのは子ども達自身ですが、私たち親が子ども達に色々な選択肢を見せていってあげる、ということも大切だと私は思います。
6回に分けてお届けした<チャレンジ親子留学>はこれで終わりますが、いかがでしたでしょうか。
親子留学は限定された期間しかできない、親子で一緒に学び成長できる貴重な経験です。
皆さんのこれからの親子留学を応援しています。
By iolley@Germany 子ども教育シンフォニー代表
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