(1)アメリカの消費量は減少傾向!!子どもに牛乳は必要か
(2)離乳期以降は牛乳を消化できない体に変わっていく?!子どもに牛乳は必要か
(3)牛乳摂取をやめたら自閉症が改善した?!子どもに牛乳は必要か
(4)牛乳が生産されるまで子どもに牛乳は必要か
(5)ひじきのカルシウム含有量は牛乳の14倍!~これからのカルシウム摂取を考える~
発達障がいと牛乳摂取の関係性
もともと牛乳の摂取について疑問を持っていた私は、子どもが産まれてからも色々な文献を読んでいました。その中で、「発達障がいと牛乳」について書かれているものがありました。
発達障がいと牛乳。一見、関連性のない事柄に思えます。しかし実は、日本ではまだほとんど知られていませんが、発達障がいと牛乳に含まれるタンパク質、カゼインとの間に深い関連性があることが分かってきているのです。
そのことについて詳しく書かれた本に、『自閉症と広汎性発達障害の生物学的治療法』(ウィリアム・ショー著)があります。この本は、乳製品(カゼイン)などのタンパク質をうまく分解できない体質の子どもが牛乳を飲むとどのような悪影響が出てくるかが詳しく書かれた本です。
「自閉症と広汎性発達障害の生物学的治療法」
牛乳、小麦粉を除去することで自閉症が完治!!
アレルギー表示義務7品目
また、『AUTISM』の著者、アメリカの主婦キャリン・セルーシさんの息子マイルス君は、生後18カ月で自閉症と診断されました。
(※日本精神神経学会発表の精神疾患の病名に関する指針に伴い、現在は自閉症ではなく自閉スペクトラム症と呼ぶこととなりましたが、本記事では各参考文献の記載に従い、自閉症と記載します。)
しかし、牛乳や小麦を除去した食事を徹底したことでそれが劇的に改善、ついには自閉症が完治するに至った軌跡をこの本に記しています。これはアメリカでは2000年に刊行され、大きな反響を呼びました。
「食事療法で自閉症が完治!!―母の命がけの取り組みで奇跡が起きた真実の物語」
カゼインが不完全に分解され、神経毒素に
牛乳に含まれるタンパク質「カゼイン」が不完全に分解されたペプチドを「カソモルフィン」といいますが、このペプチドは脳内でモルヒネ様に作用して「オピオイド受容体」と反応します。
これは神経毒素となり、中毒が引き起こされます。この中毒は、精神的な不安定さや多動、自閉行動や統合失調症の一部の症状を悪化させると指摘されているのです。これが、牛乳を上手く消化、分解出来ないことと、精神疾患との関連性です。
アメリカペンシルベニア州立大学で行われた、胃腸症状、食品アレルギー、食品過敏症を有するASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)児童の改善度調査結果 「場末P科病院の精神科医のblog」より
栄養素の吸収を妨げる牛乳
牛乳のカゼイン(α型カゼイン)は、前述のモルヒネ様物質をつくる以外にも多くの害が報告されています。
α型カゼインが胃液と反応すると、カードと言われる乳餅をつくり、粘着力の高いタンパク質となります。これが栄養素の吸収を妨げます。
その結果、代表的なものには貧血、その他ビタミンやミネラルの吸収不足による食べ過ぎ、肥満、疲労感や無気力等を生じさせてしまうのです。実際、米国小児科学会は、赤ちゃんが鉄欠乏性貧血になる恐れがあるため、0歳児に牛乳を与えないよう勧告しています。
牛乳摂取によるアレルギー発症の理由
また、牛乳のカゼインが上手く消化されないことは、血液を汚すことにつながります。カゼインの不完全に消化されたものが血液に入り込むことで、免疫系はこれらを異物と認識し、攻撃します。
それがアレルギー疾患の発症へとつながります。ぜんそくや鼻づまり、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎などがその主たる疾患です。さらには、鼻づまりが慢性化すると、耳の病気にも頻繁にかかります。とても多くの子ども達が牛乳を飲んだ結果、耳感染症で苦しんでいるのはこのためです。
それでもまだ牛乳は必要?
この様に見ていくと、子どもたちが牛乳を給食で毎日飲むということがますます疑問に思えてきます。それでもなお、牛乳は毎日飲むべきなのでしょうか。次回は、牛乳が作られる背景について考えていきたいと思います。
(1)アメリカの消費量は減少傾向!!子どもに牛乳は必要か
(2)離乳期以降は牛乳を消化できない体に変わっていく?!子どもに牛乳は必要か
(3)牛乳摂取をやめたら自閉症が改善した?!子どもに牛乳は必要か
(4)牛乳が生産されるまで子どもに牛乳は必要か
(5)ひじきのカルシウム含有量は牛乳の14倍!~これからのカルシウム摂取を考える~
By Kocchi
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