マレーシアの小学校には、中華系、マレー系、インド系がある他、私立を見てみると、イスラム教、中文、更に台湾、アメリカ、イギリス、ドイツ、インターナショナル系と幅広くあります。両親は先輩や友達などから学校について色々ヒアリングをしながら、どこの学校にするのが良いか、決めていきます。
(マレーシアの小学校の様子)
さて、この学校選びのポイントの一つに学校の食堂もあります。日本では、学校給食の食べ物アレルギー対策がよく話題に出ていますが、マレーシアでは、食べ物アレルギーの子どもはとても少なく、アレルギーについて話題に出ることはあまりありません。そして、「給食」として教室で食べるのではなく、「食堂」という形で運営されています。
マレーシアの小学校の制度~食堂は朝から開店!~
では、マレーシアの学校の食堂がどのようになっているのか、学校の制度と併せてご紹介しましょう。今回は、より確かな情報をお届けするため、異なる州にお住まいの小学生のお母さん達に状況をお聞きしてみました。
マレーシアの小学校は、午前グループと午後グループに分けられ、午前グループは朝7時半頃から13時半頃まで、午後グループは12時半から18時頃までとなっています。
この午前グループと午後グループの区分けは学校によっても違いますが、人数が多い学校でよく見られます。例えば、1、3、5年生は午前グループ、2、4、6年生は午後グループ、のようにしているところも。ちなみに私は田舎の小さな小学校でしたので、午前グループのみでした。
そして、この午前グループの子ども達のために、学校の食堂は、朝7時頃から夕方4時頃まで開いているところが多くあります。マレーシアではもともと朝食を家で食べる習慣があまりなく、多くの子ども達が学校で朝食を食べています。私も学生時代は学校で朝食を食べて過ごしました。
(こちらの学校では朝は6時半に校門が開きます!!)
食事は自由に選んで食べる~お弁当は憧れの的?!~
最初の授業終了の鐘が鳴ると、一斉に食堂へ移動。大体9時半頃が朝食タイムです。みんなゆっくり選んでいくので、15分は並びます。学校によってはこうした時間を節約するため、事前に予約ができるところも。
(食べたいものを自分で選んでいきます)
メニューは、ニョニャ料理と言われる伝統料理やご飯、麺類、お粥など。そのほか、マレーシアのお菓子、西洋菓子の他、スナック菓子やドリンクも売られています。各自ここで好きなものを選んで食べる他、外で買ってきたものを食べても良いし、ベジタリアンの子は、お母さんにお弁当を作ってもらい、食べたりもしています。
(みんなで一緒に楽しくご飯♪)
マレーシアには、お弁当を持って学校へ行くという習慣はあまりありませんが、愛情たっぷりのおかずや果物が詰まったお弁当は、周りの子からは羨ましがられることも。もちろん、お弁当だからと言って周りから変な目で見られることは全くありません。
全ての子に平等に教育の機会を
マレーシアの公立学校は、地域によっては、食堂での主食は無料で食べられるところもあります。もちろん入学金は無料で、更に毎月固定でかかるお金もありません。また、教科書代も両親の年収によって決められたり、地方の学校では無償で貸与されたり、と各地方政府によって様々な制度が用意されています。
教科書貸与の場合は、上の子から代々引き継いで使われるため、書き込んだりすることは禁止されていますが、買わなくても良いというのは助かりますよね。大都市ではこうした補助がないところが多いですが、教育にかかる費用を削減できるというのは、教育の機会を多くの子ども達に均等に与えることに繋がります。様々な選択肢が用意されている環境は、多民族が集まるマレーシアならではということを感じています。
朝食も学校で、というのは、日本のお母さんから見たら羨ましく感じられるかもしれませんね!今では海外からマレーシアへ移住される方も増えているようですが、多くの方にマレーシアの状況を知っていただけたら嬉しいです。
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