えさを食べる牛
目には見えない水!?
家畜のエサは大きく分けて2種類あります。
粗飼料-干し草、稲わらなどを中心とした動物が本来食するもの。
配合飼料-とうもろこし、大豆などを混合したデンプン、タンパク質の含有量が多く栄養価が高いもの。
とうもろこし畑とウォータースプリンクラー
このエサの原料となる穀物を作るために使われる水の事を『バーチャルウォーター』と言います。環境省のデータによると、1kgのとうもろこしを生産するのに必要な灌漑用水(かんがい用水)の量は1,800リットルと言われています。牛は、こうして育てられた穀物を大量に消費するため、牛肉1kgを生産するには、その約20,000倍もの水が必要になります。
身近な食べ物で考えてみると、牛丼一杯をつくるために使われる水は約2,000リットルにもなる、というので驚きです。
(出典:「みずものがたり」より)
(出典:https://www.env.go.jp/water/virtual_water/)
日本は世界最大の水輸入国
農林水産省のデータによると平成27年度、日本の食料自給率は、わずか39%で、残りの61%を輸入に頼っています。食料を輸入するということは、実はその生産過程で使われた大量な水も一緒に輸入しているのと同じなのです。
(出典:http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html)
安全な水を飲むことが出来ない子どもたち
日本ユニセフ協会によると、「世界では10億人以上の人たちが安全な飲み水を手に入れることが出来ない。」と言われており、そのうち4億2500万人が子どもです。サハラ以南のアフリカでは、子どもたちの43%が不衛生な水を飲み、15歳になる前に亡くなっているのです。
一方、アメリカの水消費のうち56%が家畜の飼料を栽培するために使われており、「※20世紀の戦争が石油をめぐって戦われたとすれば、21世紀は水をめぐる争いの世紀になるだろう。」と言われるほど現代の水問題は深刻な状況で、消費の見直しが必要とされています。
(※1995年、当時世界銀行の副総裁であったイスマル・セラゲルディン氏)
(出典:http://www.unicef.or.jp/special/water/life.html)
こうした状況からも、畜産業は既に限界に来ているのではないかと感じています。これからの子ども達の未来のために、わたし達一人ひとりに何ができるか、考えていきましょう。
・畜産と温暖化について考える/Japan
・食品ロスを考える/Japan
・産業用大麻とは?地球の環境を守る可能性について/Japan
・布おむつは子どもにも地球にも優しい!!(前編)/Japan
・これからの地球と食べ物を考えよう!~親子Vege Cookingのご報告~