史上最も厳しい「禁煙令」とは?!
北京市内のあらゆる公共場所、職場の室内部分、公共交通機関での喫煙を禁止しているこの条例。未成年が主な使用者である体育館などの場所の室外でも喫煙禁止が規定されています。それは子どもたちが主に活動する場所の室外も同様。女性や子どもの健康にも配慮されているのです。
1000名以上が巡回!!重い処罰も
条例を守れなかった場合、とても重い処罰が科されます。なんと1000名以上の衛生執行員が北京市内を巡回しており、そして、彼らが喫煙場所以外で喫煙しようとした人を見かければ、そのたびに阻止し、違反者を処罰しています。
例えば、公共の場で順番待ちのために並んでいる時に喫煙した場合、50-200元(1元=0.15米ドル(16年6月28日レート))の罰金になります。
また、レストランで喫煙した場合、その人が処罰されるだけでなく、レストランの経営者も最高1万元の罰金が科せられます。
さらには、こんなケースも。あるレストランは電話通報がなかったにもかかわらず、執行員がトイレの中で2つ吸殻を見つけた結果、罰金を科されたそうです!
禁煙令の効果は?
禁煙令実施から1年が経ち 、喫煙者たちの不満があふれているにもかかわらず、その他の人たちからはかなり支持されています。
条例を実施してから1年の調査結果(URLhttp://health.dbw.cn/system/2016/05/28/057236126.shtml)によると、室内の禁煙分布は、体育館94.1%、青少年活動施設88.2%、高級ホテル87.5%、タクシー87%、特大または大規模なレストラン86.2%、駅75%、オフィスビル70%、医療衛生施設66.7%、KTV(キャバクラ)46.9%、インターネットカフェ9.4%という分布になったとのことです。
これらのすべての場所で、禁煙の表示がされていました。調査結果から見ると、一部の娯楽施設が禁煙令にあまり従っていなかった以外は、公共場所の大部分では禁煙ができているようでした。私が驚いたのは、医療施設の人でも喫煙していたということです。禁煙教育の責任は重大で、道はまだまだ遠いようにも感じます。
喫煙者は3億人!!
世界衛生組織(WHO)の統計によると、中国は世界最大のたばこ生産国であり、また消費国でもあります。 喫煙者は3億人を超し、全世界の喫煙者の3分の1近くいます。間接喫煙者は約7.4億人と推計され、その中には1.8億人の子どもも含まれています。びっくりしてしまう数字です。(参考URL: http://www.bbc.com/zhongwen/trad/china/2015/05/150531_beijing_smoking_ban)
私にとって、忘れられない出来事があります。それは、私が妊娠をした際、里帰りをして友人とご飯を食べた時のこと。私たちのテーブルには2人の子どもと妊婦の私がいました。レストランには、禁煙の表示が貼ってありましたが、隣の席の人が少しも遠慮せずに喫煙していました。
私たちは店員さんを通して、今後もそういった自分のやり方をおし通すのか、自分の行動が子どもや妊婦に間接喫煙をさせていると少しも考慮しないのか、話してもらいました。
私はタイと日本のどちらにも住んだことがあります。でも、どちらの国でもレストランの禁煙区域で喫煙している人に会ったことがありません。禁煙の表示がされていない小さなレストランもありますが、そこでさえ人々は状況を察知し、レストランの外へ行って喫煙しています。
1人ひとりの意識化を願う
私は、1人の女性として、母として、このような禁煙令を心より支持しています。 北京だけでなく、もっと他の地域でも実施されることを期待しています。もし完璧に禁煙を実施するのであれば、国内にさらに多くの喫煙室を設置し、喫煙者に合理的な喫煙環境を与えてほしいと思います。同時に、このような強硬的な法律の力は強大です。
ですから、私は、もっと中国の人々が自身の意識を高め、近くにいる人の立場になって考え、よりよい環境を作る努力ができるようになってほしいと願っています。
By yuki@China
「中国人はなぜ鉄鍋を愛用しているか」、「中国の赤ちゃん行事」、「違法ワクチン」、など…
歴史的に繋がりの深い中国について、子育てママ目線から除いてみませんか?
こちらからお入りください。
↓↓
The World’s Mother Salon China Report
yukiさんありがとうございました!
yukiさんの記事はこちら
・世界一高額な「鉄板」-上海のナンバープレート/China
・二人目、産む?産まない?/China
・野菜用洗剤は本当に効果あり??/China
・三か国にお世話になった出産/Thailand
・我が家の離乳食―中国、日本、タイ3カ国文化大衝突
・yukiさんインタビュー
ぜひリレーインタビューにご参加ください。
あなたの声を世界のママに届けます。インタビューはこちらから