ドイツの典型的な夕食コールドミール ザワークラウト、ポテトサラダ、黒パン
夕食はコールドミールで簡素にして、子どもとの時間を作る
ドイツのことわざに次のようなものがあります。
“朝食は皇帝のように、昼食は王様のように、夕食は乞食のように”
“1日3食のうち、2食は自分のため、1食は医者のため”
（つまり、1日2食がよく、3食にすると病院を儲けさせるために食べているようなもの、ということ）
ドイツ人は、朝食と昼食はしっかりと食べますが、夕食はコールドミールといって、火を使わずに、簡単な料理で済ませることが多いようです。夜、家に帰って料理をする必要がないため、時間にもゆとりがあり、夏には夕方遅くまで公園でお母さんと子どもが一緒に遊んでいる光景がよく見られます。
平日も忙しい日は簡単に食事を済ませ、週末の時間があるときにご馳走を食べる、というのが一般的です。
ドイツのスーパー事情－精肉コーナーには2~3パックしか陳列されていない
そしてドイツといえば、ソーセージにビール、と肉を食べている人が多いと思われがちですが、意外や意外、ドイツ人の多くの方がベジタリアンを希望しており、実際にベジタリアンを実行している人も多く、増えつつあります。そしてスーパーの精肉コーナーの品揃えもわずか。
我が家も最初のころは、日本人としての習慣を引きずり、豚肉や牛肉のミンチを買っていたのですが、スーパーに２パックか３パックしか置いていないのです。レジで並んでいても、肉を購入している人をほとんど見たことがなく、ハムなどを少し買っているだけです。
BIO（オーガニック）ショップが増加中
また、BIO（オーガニック）に関心のある人も多く、多くのBIOショップがあります。普通のものより、少し高めになりますが、利用者も増えてきています。
更に、意識の高い人は小麦などがリーキーガット（腸管壁浸漏症候群）の原因になるということから、スペルト小麦を使用したパンやグルテンフリーの商品を選択する人も増えています。
（ドイツのスペルト（ディンケル）小麦パンについて、さらに知りたい方はこちらの記事をどうぞ。ドイツで人気なディンケル小麦のパンと自然療法/Germany）
食生活は簡素・質素をモットーに、人生をゆとりあるものにしよう！
現在住んでいるベルリンは東側の影響もあり、また、ロシア人やポーランドの移民をはじめ、トルコ、イスラム系の移民も多いため、食に関しても質素な雰囲気があります。
日本のように、若い女性がスイーツを好んでケーキ屋さんで食べたりする光景もあまり見られません。こちらのコンデトライ（ケーキ屋さん）では、年金生活をしているおじいさんとおばあさんの憩いの場所になっています。若い人たちは、電車の中、駅のホームで歩きながらリンゴやパンなどを歩き食べしている光景がよく見られます。
以上のように、ドイツ人の食生活から学べること、考えさせられることは、食生活は、簡素、質素でよいということと、１日３食は多すぎるという点です。食事をすることは楽しみの１つなのですが、食事のための準備に毎日時間を取られ、忙しい生活になってしまうのももったいないことです。
消化のことを考えれば、消化器官を休ませてあげることも重要なポイント。毎日の生活をゆとりあるものにするためにも、食事の用意に時間をかけない、3食の在り方を見直してみる、ということも必要ではないかと思っています。
iolley@Germany
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