小学校って決められた学区の学校に行くって方は多いですよね?我が家もそうなると思いますが、実はずっと気になっている学校があるんです。それは、「きのくに子どもの村学園」。和歌山県の橋本市に1992年に誕生した学校です。現在は福井県の「かつやま」、山梨県の「南アルプス」、福岡県の「北九州」と姉妹校が増えています。
自主性を重んじる、カリキュラム内容とは?
どんな小学校かというと、「子どもの自主性を重んじて、学ぶ意味・楽しさを見つけられる学校」です。まず、“先生”がいません。担任は“さん付け”などで呼ばれています。そして学校のルールについては全員で話し合って決めるのです。話し合いで決まらなければ、多数決。子どもの一票も大人(担任や学園長)の一票も同じ一票。自分達に関わることは、すべて自分達で決められるという環境になっています。
次に授業。そもそもこの学校には宿題も試験も“ない”のです。授業の大半は「プロジェクト」と呼ばれるもので占めています。生徒たちは学年関係なく、「劇団きのくに」「工務店」「ファーム」「クラフト館」などの「プロジェクト」に分かれて、その中で活動しています。たとえばある年の「クラフト館」は、隠れ家を建設中。自分達で工具を用い、隠れ家を作っています。さらにプロジェクトを仕切ったり、やり方を教えたりするのは、年長のリーダー。大人はなるべく口を出しません。
そんなんじゃ、普通の学校教育はどうなるの?って思いますよね。この学校はれっきとした文科省の通常認可の小学校です。なので、普通の小学校で6年間かけて学ぶことと同じ学びをする必要があります。
そのためにあるのが、「基礎学習」という時間。でもこの基礎学習も、普通の授業ではありません。例えば「クラフト館」チームが問いている、面積を求める問題。求める面積は、作業中の隠れ家の壁の面積だったりと、「プロジェクト」での内容に繋がっているのです。そうすることで、学ぶ意味がわかり、自発的に勉強に取り組めるようになります。
実はこれって、北欧などでも用いられている手法なのかな?と思います。教科毎に学ぶだけではなく、1つのことから様々なことを学ぶ。例えば「自転車で近所にフィールドワークに行く」という社会の勉強がある。その中で、行く前に自転車がなぜ動くのかを理解するには、理科や算数の知識が必要。このやり方は、本来の学びの形な気がします。
勉強スタートの小学生の時期に学ぶ意味を理解し、意欲が高められ、さらに自主性が高まったら、人間としての“いい土台”が築けるだろうと思います。私はかなり惚れ込んでいるのですが、一番のネックは、寮生活。関東からはどこも遠いですからね。小学1年からの寮生活には、中々踏み切れません。でもやっぱり気になります!!
himama@japan
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