タイにも冬はある
雨季も終わりに近づいたこんな寒いときは、子どもも病気になりやすいものです。特に夜は、天候の変化に体が追い付きません。たとえタイが暑い国でも、ものすごく暑い国だとしても(まあ、多くの方たちは”暑い”と言うものなのですが)、1年の終わり頃ともなれば、バンコクに住む私達も冬の冷たい空気に触れる機会はあるのです。ほんの短い期間でも、です^^
この季節、私は子どもが長袖長ズボンのパジャマに慣れるよう練習させます。エアコンより窓を開け閉めするほうが換気のためにはよいと思っているので、寝室にはエアコンはありません。時々、子どもは寝ている間、うっすら頭に汗をかいていることもあります。それでも、子どもはなかなか毛布をかけたがらないので、このようなパジャマは体を暖かく保つのに一番良いのです。
娘が病院で体験した熱を下げる方法とは、、
「汗は出ないより、出る方がよい」と聞いたことがあります。以前は、私もどういうことかあまりよくわかりませんでした。でも、一番上の娘が生後7か月で高い熱を出したとき、初めて理解できました。娘が高熱を出したとき、私のような新米の母親はもう何をしていいかもわからず、思いつくことと言えば、とにかく急いで子どもを病院へ連れて行くことぐらいでした。病院に着くと、私は子どもの容態を看護師さんに伝え、熱を測りました。熱はとても高く39度もありました。
看護師さんから解熱剤を飲ませたかどうか聞かれたので、「まだです」と答えると、看護師さんが、私と子どもを別室に連れて行き、子どもの服をオムツにいたるまで、全て脱がせました。看護師さんは、体が拭きやすいよう中に手が入る袋状にデザインされたタオルを準備しました。タオルを濡らすと、体毛の流れに逆らうように心臓に向かって、娘の全身をかなり強い力で拭き始めました。娘の体は全身真っ赤になり、看護師さんがあまりにゴシゴシ拭くために娘の頭がぐらぐら揺れるほどでした。
子どもが不憫で、今でもその映像が頭にやきついています。娘は看護師さんが拭き始めて数秒もしないうちに泣きだし、その声はどんどん大きくなり、完全に拭き終わるまで泣き続けていました。ひとしきり体が拭き終わると、もう一人の看護師さんがやってきて熱を測りました。そして、熱は37度くらいに下がったと言いながら、解熱剤を娘に与え、医師に診察してもらうために普段通り子どもに服を着せました。
衝撃の体験を通して学んだこと
医師と話しをして、なぜ看護師があんなに強く、毛の流れに逆らうように体を拭いていたか分かりました。それは高熱のため熱性けいれんの恐れがあったので、できるだけ速く体温を下げるためだったのです。
医師は「解熱剤は4時間おきにのませてください、もしその間また熱が上がったら解熱剤の代わりに先ほどの体を拭く方法をやってみてください。ただ、もしお母さんが心配ならまた連れて来てください。看護師が体を拭くのをお手伝いしますから」と繰り返し念押ししました。私は内心、もしほかの症状が出ないのなら、絶対に看護師さんに体を拭いてもらわないぞ、と思ったのでした^^
家に帰る途中、子どもは額に汗をかいていました。熱が高い時、汗は少しもありませんでした。体温は平熱に下がり始め、明らかに気分もよくなりました。「汗は出ないより、出る方がよい」という話は本当でした。その後、しばらくして看護師さんがやっていたように毛の流れに逆らって体を拭いてあげました。痛いと可愛そうなので随分手加減し、その代り15分おきに頻繁に拭くようにしました。
というわけで、この経験のおかげで、熱が高いということでもう二度と子どもを病院に連れて行くことはありませんでした^^
by nata
nataさんありがとうございました!
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