モザンビークの子どもの遊び

モザンビークの子ども達の様子が届きました。たくさんのおもちゃに囲まれて暮らす子どもと、廃材を使っておもちゃを作り出す子ども。子どもにとって良いのはどちらなのか、私たちも一緒に考えてみませんか?

モザンビークの子どもたちは本当にかわいいです。目が大きく、まつげが長く、いつもニコニコしています。日本の子ども同様、遊ぶのが大好きです。

決め手はリサイクル

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様々なことをして遊んでいますが、その中でも衝撃を受けた遊びが二つあります。ひとつは針金を器用に曲げて作った車です。身近な廃材を集めて、車の枠を作り、タイヤは空き缶製です。それを紐で引っ張ってコロコロ走らせて遊びます。もちろん、作り手によって上手い下手はありますが、「ここでもリサイクル資材を使ったおもちゃを作るんだ」という感動がありました。
もうひとつは自分も子どもの頃やった自転車の車輪の枠を棒でころころ転がす遊びです。ちょっと調べてみると日本でも戦前からあった遊びのようですね。私が住む町は都会なのであまり見ることもないですが、ちょっと田舎のほうに行くとそんな遊びをやっています。竹ヒゴとゴミ袋を上手に使って凧を作っている子も見たことがあります。
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子どもの遊びは万国共通

日本から随分離れた国なのに、日本と同じような遊びをやっていることに本当に驚きました。そのほかにも名やルールは違うようですが、地面にチョークで絵を書いてケンケンパのようなことや、碁盤の目をかいた板の上にビンの王冠を置いたオセロのような物、草を口にくわえて笛にしたり。。。
もしかしたら、自分に覚えがあるものばかりが目に付くのかもしれませんが、ここの子どもたちの遊びは驚きの連続でした。それくらい、自分が子どもの頃に遊んだ覚えのあるものと同じような遊びを子どもたちはやっています。そして、それはやっぱり都会に近づくにつれ見ることが出来なくなります。
ちなみにどんな風に作っていると思いますか?良く切れるはさみに、揃った色鉛筆や色とりどりの色紙に、糊に・・・なんて道具が揃っているわけではありません。もちろん、首都のスーパーに行けば何でもあるのですが、私たちが何気なくイメージする材料や道具たちをみんなが持っているわけではありません。
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「造る」力をはぐくむために

国連開発計画(UNDP)が毎年発表する世界各国の平均余命や教育、所得を順位付けしたものが載った、人間開発報告書では、モザンビークは人口の約6割が一日1ドル以下で生活していると報告されています(2014年)。ちなみに現在コカ・コーラの350ml缶が一本25Mtn(68円)、フランスパンのような大き目のパンが一本8Mtn(21円)。これでは子どものおもちゃ代などは後回しになりますよね。
物が豊富にあるというのはある意味不幸なことです。こんなものが欲しい、あんなものが欲しい、あれはどんな風に出来ているのだろう?とまず考えるよりも先に、買ってしまえばすべて解決してしまいます。すぐに手に入れることが出来る環境は、子どもから観察力や想像力を奪います。そして「造る」ということから離れれば離れるほど、「持続力」や「忍耐力」も奪っていく、と私はそんな風に考えています。
何を子どもに与えよう、と親は躍起になる風潮がありますが、実は本当に必要なのかな?なんて「何かを与えたい自分」との日々格闘であったりします。
totuku@Mozambique


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