盆踊りを地域交流の架け橋に!/Japan

毎年恒例の盆踊り。輪に入りたいけど踊れない…としり込みしている方はいませんか?でも、盆踊りの由来と効果を知ったら、じっとしていられなくなるはず!

saya盆踊り1
今年の夏も盆踊りに行かれた方は多いと思います。 何気なくこれまで参加していた盆踊り。改めてママ目線で盆踊りの歴史や魅力について調べてみました。

盆踊りの歴史は500年!精霊、地霊を供養

盆踊りは、500年の歴史があるとされている日本の民族芸能です。 盆踊りは、仏教由来のものと仏教以前からの精霊や地霊、祖霊を供養して、おもてなしをする2つの要素が合わさっています。

一遍上人の踊り念仏―恍惚状態から仏様が?!

saya盆踊り3
出典:東京国立博物館 一遍上人絵伝
その由来は、鎌倉時代に一遍上人というお坊さんが始めた「踊り念仏」だと言われています。
鉦(かね)を打ち鳴らし、体を揺り動かし、飛び跳ねるように踊り、その動作を繰り返すことで恍惚状態に入っていく。ついには仏様がみえる。…ということで全国を行脚して苦しい生活をしている民に「踊り念仏」を広めたそうです。今でも一遍上人の足跡が残る地域では、盆踊りが盛んです。
このように元々は儀式的なものでしたが、時代とともに娯楽的な要素が大きくなっていきます。 大人は普段言えないことを歌に託して憂さを晴らす。若い男女は歌と踊りで恋の駆け引きをする。子どもは無邪気に音頭を楽しむ。そんな年に1度の機会だったようです。
室町時代から明治時代には何度も盆踊りの禁止令が出ていたというのですから、今思えば、不思議ですね。
saya盆踊り4
出典:新潟市歴史博物館 あまのてぶり 盆踊りの画(部分)1852(嘉永5)年

多様化した盆踊り―沖縄の「エイサー」と三大盆踊り

盆踊りは、輪になって踊るものだけではなく、行列を作るものもあります。有名なところでは、沖縄でお盆に踊られる「エイサー」。これは、行列です。 輪でも列でも、踊ることで神霊を呼び込み、供養やおもてなしの気持ちを表しています。
saya盆踊り9
エイサー
最大400年の歴史がある阿波踊り、秋田県の西馬音内の盆踊り、岐阜県の郡上おどりが俗に『三大盆踊り』とされています。
それ以外にも、時とともに形を変え受け継がれてきた伝承系の盆踊りのほか、「あんぱんまん音頭」、「ポケモン音頭」といったアニメの音頭が流れることもあり、親子で盛り上がっています。
saya盆踊り6
阿波踊り

盆踊りの魅力―大人も子どもも思いっきり楽しめる!

そして、盆踊りと言えば浴衣!大人も子どもも浴衣を着るだけで気分があがりますよね!
大勢の人が集まり、みんなで騒ぐことが楽しいのはもちろんです。さらに、親になってからは、お祭りで近所の方とばったり会って、交流を深める楽しみも感じています。地域への帰属意識が感じられ、地元のお祭りに愛着が湧くようになりました。
saya盆踊り5
わたしの近所のお祭りでは、有志の父母によるアニメの音頭が毎年恒例となっています。衣装と息のあった踊りを見ても、相当な時間を費やされていることは分かりますが、子どもたちもノリノリで会場が大盛り上がりとなります。
盆踊りのアレンジについては賛否両論あるかもしれません。ですが、個人的には、祭りに本気で取り組み、楽しんでいる大人の姿を子どもに見せる、大人も子どもも一体となって楽しむのは素敵だと思います。そして、それが出来る地域は温かさを感じます。
saya盆踊り7

安心して暮らせる地域作りに

子育てをする上で、自分が今住んでいる場所が好きなこと、安心して過ごせる場所だと認識できることは、心の安定にとても大切です。 お祭りは、その感覚を再認識させてくれる場所のように感じています。
saya盆踊り8
500年も日本で受け継がれてきた盆踊り。踊れる踊れない、日本人、外国人に関わらず、より多くの方といつまでも盆踊りを楽しめる地域を作っていけるように、これからは周りの人ももっと積極的に誘ってみようと思っています。そして、精霊地霊祖霊への供養の気持ちも忘れずにいたいものです!
参考文献:
・盆おどる本~盆踊りをはじめよう~ 青幻舎
・盆踊りの世界:http://www.bonodori.net/
・徳島市公式サイト 阿波踊りについて:http://www.city.tokushima.tokushima.jp/kankou/awaodori/about.html
・羽後町観光物産協会 西馬音内盆踊り:http://ugo.main.jp/bonodori/
・郡上八幡:http://www.gujohachiman.com/kanko/odori.html
・炭坑節について:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%AD%E5%9D%91%E7%AF%80
By saya

sayaさんの他の記事も合わせてお読みください。
sayaさんリレーインタビュー
ぜひリレーインタビューにご参加ください。
あなたの声を世界のママに届けます。インタビューはこちらから

コメントを残す