福岡の昔ながらの食生活 ~子どもに伝えたい、大切な「食」のありがたさを学ぶ~

お子さんが生まれたのをきっかけに「食」に興味を持たれたShokoさん。昔の「食」を調べたら新たな発見があったようです。その発見、私たちに教えてください。

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皆さんは毎日どのような食生活を送っていますか?子どもが沢山食べてくれるようレシピを研究して作ってみたり、健康に良いと言われる食材を取り入れてみたり、お惣菜や外食を利用してみたり…。人によって食生活の形や、優先にしたいことも違うと思います。
私は昔は料理が苦手で独身の頃は外食が多く、自炊は滅多にしていなかったような気がしますが、結婚し子どもが生まれてから、食生活を大事にしようと思うようになりました。そして、食事について自分なりに勉強していくなかで、その土地で取れるものをいただくことが体に合った食生活であることを知りました。今回は私が住んでいる福岡県の昔ながらの食生活を調べてみたのでご紹介しますね!
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現在の福岡の街並みと桜

福岡県の昔の食~大正の終わりから昭和の始めころ~

「福岡県の食事」といっても場所によっても違いがありますが、『麦飯』を食していたエリアが多いことに驚きました。例えば「博多」の日常の食事。基本食は、麦飯・汁物・漬物。それに加えてこのようなお料理が定番です。
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そして季節ごとのお料理。
季節食春
春:しろうおの卵とじ
季節食夏
夏:あちゃら漬け
季節食秋
秋:ざくろなます
そして冬の最大の仕事はたくあん漬け!!
季節食冬
元旦にはお膳に数の子、歯固め、黒豆、博多雑煮を食べ、元旦から3日まで毎朝神仏に上げたお餅をとっておいて、これを4日に雑炊に入れて食べる。そして7日の朝、七草粥を食べる。というのが風習です。

昔の食事を調べて思うこと

基本食は、麦飯・汁物・漬物がメインとなっています。野菜の煮物や魚料理なども地域によって見られますが、基本食にお肉が使われているのは博多のがめ煮・かしわ飯のみでした。がめ煮も野菜の占める割合が多いですし、かしわ飯もご飯の割合が多いので、お肉メインの料理は、昔は滅多に食べられていなかったんですね。
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季節の食事においても、その季節によって食べるものが驚くほどはっきりと分かれています。旬や地域での行事、料理をする女性の忙しさ、季節に応じた体調の変化も食事に反映しているようでした。昔の人は、食事をとても大事にしていましたし、今より数倍エネルギーを注いでいたのですね。
こうして見ていくと、昔ながらの食生活はシンプルで、質素。現代の私達の食生活を振り返るきっかけになります。今は、スーパーやデパート、通販を使えば住んでいる土地や季節に関係なくほぼ何でも手に入りますし、外へ出れば美味しいご馳走がすぐ出てきますが、自分の住んでいる土地では、「何が採れて」「何が美味しい」のか、旬の食べ物から徐々に遠ざかってきているように感じます。
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何でも手に入る世の中だからこそ、住んでいる土地、季節に合わせた食をできるだけ取り入れ、子どもにも伝えていきたいと思いました。自分に必要な食事を今一度見直してみたいものですね。
【参考文献】
・中村正夫.日本の食生活全集40聞き書 福岡の食事.社団法人農山漁村文化協会.昭和62年
・はてなキーワード がめ煮
・goo辞書 おきゅうと
・So-net 白魚の卵とじ
・株式会社太田屋醤油店 博多の食文化
By Shoko@Japan


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